被害者を加害者にする映画『純愛』
livedoor blog 被害者を加害者にする映画『純愛』 に掲載したものと同じ文章です。
【livedoorニュース - 2009年1月26日】<偽装映画『純愛』、EXILE・ATSUSHI撤退後の皮算用(上)>
【livedoorニュース - 2009年1月27日】<偽装映画『純愛』、EXILE・ATSUSHI撤退後の皮算用(中)>
【livedoorニュース - 2009年1月28日】<偽装映画『純愛』、EXILE・ATSUSHI撤退後の皮算用(下)>
これは2007年末から、旧オーマイニュースで繰り返しリポートしてきた、偽装映画『純愛』シリーズの続編です。この件については2003年から、ぼくが運営する個人サイトでも記事を書いていました。
小林桂子映画、クランクイン決定(2004/04/29)
小林桂子・映画企画 3ヶ月で7,000万円のカネ集め(2003/10/07)
『純愛』はかつて、自己啓発セミナーを介してEXILE・ATSUSHIを広告塔に据えていました。そのため、架空のNPO法人を「寄付先」とうたったり協賛企業や観客を騙すようなこの映画に、多くのEXILEファンが巻き込まれました。当然ATSUSHIにも責任がありますが、ATSUSHIが架空NPO法人の設立や運営に関わったとか、協賛企業や観客を意図的に騙したという話は聞こえてきません。“主犯”は飽くまでも、同映画の制作実行委員長である奥山省吾氏と、その事実上の妻で主演女優の小林桂子氏です。ATSUSHIは、広告塔(そしてカネづる)として体よく利用されただけのようなので、ファンに対する責任はあるとは言え、基本的にはやはり被害者でしょう。
『純愛』は、ETLジャパンという自己啓発セミナー(「ゆず」の北川悠仁の親族が実質的な経営者です)にボランティアスタッフとして関わっていた小林・奥山氏が、受講生たちからカネを集めて作った作品です。つまり自己啓発セミナー卒業生たちのサークル活動のようなもの。
ETLジャパンも含めて、多くの自己啓発セミナーでは、受講生がセミナーの実習との名目で勧誘活動をさせられます。受講生全てが「被害者」とは言えませんが、後に被害を自覚するようになった人でも、ハマっている最中は勧誘活動に必死だったりします。ここにはいわば、「被害者が加害者を兼ねる」という、非常にやっかいな問題構造があります。
『純愛』の広告塔を務めたEXILEのATSUSHIも、まさに加害者であり被害者です。この映画に出資して宣伝活動などに関わった出資者や協賛企業も同様です。自己啓発セミナーのサークル活動だけあって、問題の構造は非常によく似ています。その点への反省があるからこそ、ATSUSHIは『純愛』から撤退し、出資者の一部も『純愛』に批判的になっているのでしょう。ですから彼らを責める気持ちにはなれません。ただ、今後この映画に関心を持つ人々には、「被害者が加害者を兼ねる」という問題点をしっかり認識して欲しいと思います。
『純愛』はまだ興行を続けるつもりのようで、昨年、札幌で結成された「純愛応援団」なる支援組織の拡充を目指しています。『純愛』に巻き込まれる新たな被害者が出るかもしれません。それはつまり、新たな加害者が生まれるということでもあります。
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