子どもの小遣い天引き・救世軍の児童養護施設を広島県が指導
asahi.com 児童施設が子供の小遣い「ピンハネ」 広島・呉 2006年04月08日 キリスト教会「救世軍」(東京)の社会福祉法人「救世軍社会事業団」が運営する広島県呉市内の児童養護施設が、公費から子供に支給される小遣いの一部を毎月徴収し、教会への献金にあてていたことがわかった。少なくとも6年以上繰り返されていたとみられ、広島県は「好ましくない」として3月10日付で口頭指導した。 同事業団が運営する児童養護施設は他にも全国に4カ所あり、厚生労働省はこの問題についての情報を、管轄する各自治体に提供する方針。 呉市の施設は48年に認可された「救世軍愛光園」(及川寿子施設長)。経済上の理由や家庭内暴力などで親と暮らせない5~17歳の30人が入所。県と国が半額ずつ負担する措置費でまかなわれ、毎月の小遣いは年齢に応じ月1千~3500円となっていた。しかし、県が調査したところ、同園は子どもたちの銀行口座にいったん入金した小遣いをそれぞれに渡す際に、全員から1人400~500円を差し引いていた。 子どもたちは献金をとられていることを何らかの形で説明されていた。このため県は「違法とまではいえないが、本来自由に使える小遣いが自動的に献金に回るのは適切といえない」として口頭指導。同園は3月分の献金を子どもたち全員に返還した。 及川施設長は「感謝の心を学ばせる教育の一環で、00年の着任時からこのような運用だった。強制ではない」と話している。 |
中国新聞の記事では、「同園では毎週日曜日に、関連の宗教法人の牧師が聖書などを教えている。少なくとも六年前から牧師への寄付として、入所する約三十人から一回当たり小学生以上で百円、就学前で五十円を、毎月の小遣いから差し引いていた」となっています。「全員から1人400~500円を差し引いていた」となっている朝日の記事と総合すると、要するに聖書を教えてくれたお礼という名目で、1月4~5回分の合計400~500円を天引きというのが“明細”になるんでしょうか。
園は「強制ではない」と言ってますが、強制かどうかというより、国と県が子ども宛に出しているお金を宗教献金として、個々人の裁量ではなく一律に天引きしていたということが問題のような気もします。
「ピンハネ」という見出しに惹かれて朝日の記事を引用しましたが、情報として参考になるのは中国新聞の記事の方です。「子どもの裁量で小遣いは使うべきで、天引きのような集め方は好ましくない」とする県こども家庭支援室の指導内容を紹介していました。
ちなみに、Wikipedeia 「救世軍」の項によると、同教団の福祉事業団体はこのくらいあります。
■児童養護施設
愛光園(呉)
豊浜学寮(呉)
希望館(大阪)
機恵子寮(東京)
世光寮(東京)
■保育所
しせいかん保育園(札幌)
菊水上町保育園(札幌)
桑園保育所(札幌)
呉保育所(呉)
佐野保育園(栃木)
■女性保護施設
婦人寮(東京)
新生寮(東京)
■ホームレス宿泊施設
自助館(東京)
新光館(東京)
■アルコール依存症更生施設
自省館(東京)
■特別養護老人ホーム
恵泉ホーム(東京)
■ケアハウス
ケアハウスいずみ、ホームヘルパーステーションいずみ(東京)
■老人保健施設
ブース記念老人保健施設グレイス、在宅介護支援センター、訪問看護ステーション、訪問介護ステーション(東京)
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