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2006年7月

2006年7月15日 (土)

被告は弁護士つけず オルタナティヴ株式会社・消費者被害訴訟

 7/11(月)、オルターカレッジ(オルタナティヴ株式会社)の被害者が入学金返還と慰謝料の支払いを求めた訴訟の第1回口頭弁論を傍聴してきました。提訴の裁判の内容については、自己啓発セミナー対策ガイドの「オルターカレッジ被害者3人が提訴」を参照。

 今回は、1回目の弁論ということもあり、被告のオルターカレッジ側が答弁書を陳述して、次回記事を決めただけ。ものの数分で終わりました。
 驚いたのは、オルターカレッジ側が弁護士をつけていなかったこと。オルタナティヴ株式会社の代表者・白木祥子氏が単身で出廷していました。

裁判長「今後も弁護士はつけないのですか?」
白木氏「はい。ですが初めてのことなので、この先どうなるかはちょっと…」
裁判長「法的には弁護士をつけなくても裁判を進めることはできます。どうしろということをこちらからは言えませんが、これだけの内容について認否や反論をするのは大変なので、相談してみるといいのではないでしょうか」

 裁判長のホンネとしては弁護士をつけて欲しいのかもしれません。白木氏は、ちょとおどおどした感じのオバサンでした。見ための印象だけで評価するのはよくないかもしれませんが、ぼく自身、「この人ひとりで大丈夫なの?」という印象を抱きました。

 今回陳述されたオルターカレッジ側の答弁書の内容は、請求を棄却するとの判決を求め、請求原因に対する認否は追って準備書面で行うというものです。認否については、8月末までに提出することになりました。
 次回の弁論は9/11(月)13:10、東京地裁712号法廷です。

英治さん、「迷惑です」(平和神軍ネタ)

 昨日、東京地裁で、ウェブサイト「平和神軍観察会」の運営者が、ラーメン花月チェーンの運営母体「グロービートジャパン株式会社」から刑事告訴されていた事件の公判を傍聴してきました。
 今回は、グロービート社の代表取締役副社長である靏見嘉弘 (鶴見嘉弘)氏に対する証人尋問です。

 この事件は、ウェブサイト「平和神軍観察会」の運営者がサイト上で平和神軍という電波系カルト集団とグロービート社との深い関係について書かれていたため、グルービート社が同サイトの運営者を刑事告訴したというものです。その記事を名誉毀損だと主張するグルービート社は、グロービート社と平和神軍が無関係であると主張しています。
 しかしおそれおおくも平和神軍の総督であらせられる黒須英治氏(中杉弘氏)は、グロービート社の会長を名乗っており、少し前まで株式の51%を保有していました。「平和神軍観察会」運営者とのやりとりだけではなく、グロービート社について報じたメディアへのクレームにおいても、黒須英治氏自身が直々に編集者に電話をかけ罵詈雑言を浴びせかけています(Seminar will never die...? 参照)。
 そんなこんなで、グロービート社と平和神軍が無関係であるとは考えにくいのですが、今回の鶴見氏への尋問でも、そのあたりのやりとりがとても面白かった。

検察「グロービート社には会長職というのはあるんですか?」
鶴見氏「ありません」
検察「黒須英治氏は会長ではないんですね」
鶴見氏「はい、そうです」
検察「黒須英治氏が対外的に会長を名乗ることについてどう思いますか」
鶴見氏「迷惑です

 黒須英治氏は、イオンド大学という学位発行会社も経営しています。

検察「イオンド大学は知っていますか」
鶴見氏「名前は知っているが詳しく知らない」
検察「イオンド大学の教授としてあなたの名前が記載されたものがありますが?」
鶴見氏「HPを見てはじめて知った。勝手に名前を使われただけ」

 ここでも確か、勝手に名前を使われたことについて「迷惑です」とか言ってたと思います。
 気の毒なことに、鶴見氏は「黒須英治氏のせいで」逮捕されちゃったこともあるそうです。

検察「英治氏とともに逮捕されたことがありますね」
鶴見氏「あります」
検察「それはどういう事件でしたか」
鶴見氏「10年ほど前、板橋の店舗前で工事が始まり、フランチャイズのオーナーから『本社の調査不足だ』とクレームがつき、補償を求められ、公団と交渉した。公団からの工事のアナウンスに誤りがあったので、その賠償を求めたが、その場のやりとりに行きすぎがあった。当時の担当が英治氏の息子の黒須直治だったので、彼が英治氏に相談したんだと思う。英治氏が公団に出向いた。私は、その場には行っておらず、公団に来てもらった」

 無関係なはずの黒須英治氏のせいでグロービート社の副社長まで逮捕されるとは、さぞかし迷惑だったことでしょう。
 そんなこんなで、今回の尋問は、鶴見氏の「迷惑です」の連発が、かなり笑えました。

 迷惑ならなんとかしろよ!

 ちなみに、グロービート社が会長でもない黒須英治氏に毎年3000万円程度の報酬を支払っていたのは、「会社設立時に配当のつもりで支払っていたものが、その後もズルズル続いていた」(鶴見氏)のが理由だそうです。
 形式上は会長職は存在しないとか「迷惑だ」とか言ったところで、グロービート社が黒須英治氏に逆らうことができず、彼がグロービート社の人間として(あるいはグロービート社の人間を巻き込んで)振舞うのを、指をくわえてみているしかなかったと。それを鶴見氏がどう思っていようが、結局、グロービート社と黒須氏が深い関係にあったことに違いはないんだなという印象です。

 この日、引き続き弁護側からの尋問も行われる予定でした。ところが、検察官が勘違いして、鶴見氏に「今日は検察からの尋問だけ」と伝えてしまっていたようで、鶴見氏は「この後予定が入っている」と言って帰っちゃいました。おかげで、弁護側からの尋問は次回持ち越し。
 次回は、8月25日(金)13:15から東京地裁426号法廷です。

2006年7月 4日 (火)

顕正会、勧誘トラブルでまた逮捕者

 顕正会でまた逮捕者です。TBSでは、容疑者が「入会を断られて腹が立った」と容疑を認めているとする報道もありました。入会させるために脅迫や暴力を用いるのは(犯罪行為だし賛同しませんが)動機としてはわからないでもありません。しかし、入会を断られた腹いせに暴力をふるったって、別に信者数が増えるわけでもなく、ムダに事件になるだけでしょう。
 法律やものの道理どころか損得さえもわきまえない「宗教の暴走」は本当に怖いですね。

<宗教法人>「顕正会」会員を傷害容疑で逮捕 入会迫り殴る

 群馬県警館林署は3日、宗教法人「顕正会」(本部・さいたま市)会員で同県館林市緑町、派遣会社社員、中沢誠容疑者(58)を傷害容疑で逮捕し、同県高崎市の顕正会高崎会館など2カ所を家宅捜索した。
 調べでは、中沢容疑者は5月27日午後9時ごろ、館林市内の飲食店で知人の無職男性(71)に入会を迫ったが拒否されたため、男性の顔を殴って軽傷を負わせた疑い。同会は強引な入会勧誘のトラブルが多く、01年には千葉市や秋田市で会員ら4人が暴行容疑などで逮捕された。昨年7月には神奈川県警が会員らを監禁容疑で逮捕(その後起訴猶予処分)した。群馬県警にも今年に入り9件の相談があったという。
(毎日新聞) - 7月3日19時46分更新

2006年7月 2日 (日)

オルタナティヴ株式会社、訴訟日程と動向

 オルターカレッジ(オルタナティヴ株式会社)の消費者被害訴訟の第1回弁論期日が決定しました。

 7月10日(月)13時10分
 東京地裁・712法廷

 さて、被害者の記者会見以降の出来事をなどをまとめておきます。

■報道
 6月7日付けの『しんぶん赤旗』が、『講義勧誘「原理」教える 「オルタナティヴ」元受講生が提訴』との見出しで、提訴の件を報じました。ここでは、「30デイズという合宿はマインドコントロールそのものだった」との原告の主張を紹介していますが、オルターカレッジ側のコメントは「訴状を見ておらず、現段階でコメントできない」というものでした。
 一方、ぼくはその翌週6月12日発売の『週刊現代』(6月24日号)で、『被害者3人が“入学金”の返還訴訟を求め提訴 早大名誉教授「お墨付きNPO」の悪質商法』という記事を書きました。オルターカレッジでアテンダー資格を発行しているとされる世界コミュニケーター協会の協会長・黒木三郎氏(早稲田大学名誉教授・弁護士)の問題点を指摘するないようです。ここでは、黒木三郎氏と、その娘でオルターカレッジ学長の黒木摩利枝氏のコメントも紹介しています。
「オルターカレッジは、私の娘が学長をしているのですが、具体的にどんなことをしているかはよく知りません。名前を貸してくれと頼まれたのは事実なので責任がないとは言いませんが、学校と協会がどういった関係なのかも、よくわかっていないのです。ただ、2年くらい前でしたか、早大国際会議場で行われた平和運動のイベントで講演したことはあります」(黒木三郎氏)
「訴状を見ていないので何にも申し上げられませんが、訴えられるようなことをした心当たりはありません」(黒木摩利枝氏)

■オルターカレッジ側の動き
 オルターカレッジのフロント組織であるNPO法人ピース・ビジネス・ライフ・スクール(PBLS)は、6月18・24・25日に「TPP ~Together for Peace Power~」というイベントを予定していました。しかし被害者の記者会見と一連の報道の後、6月18日のイベント中止を発表。25日についても同団体のwebサイトのスケジュール表から消えており、現在は24日についてのみ「終了しました。ありがとうございました。」というそっけない報告を掲載しています。
 当初の予定では、18日には鈴鹿国際大学短期大学部学長・佐治晴夫氏の講演、24日には、精神世界好きの間で大人気(?)の映画『地球交響曲』の監督・龍村仁氏の講演が行われるはずでしたが、どちらも中止になったようです。24日に行われたイベント内容は、「迷走音楽ユニット」P.R.E.MとシンガーのMorphie氏のライブに、オルターカレッジの実質的リーダーであるNoh Jesu(ノ・ジェス、盧在洙)氏の講演だけ。Morphie氏は、ブログの記事を見てもわかるとおり部外者ではなく Noh Jesu氏の関係者のようです。
 もっとも、佐治晴夫・龍村仁両氏の講演中止と、今回の訴訟や報道との因果関係はわかりません。
 この他に、もうひとつ面白い動きがありました。被害者による記者会見の後か一連の報道の後か、正確なタイミングはわかりませんが、Noh Jesu 氏の個人サイト「Noh Jesu.com」の「Q&A」のコーナーに、こんな記事が文章が掲載されました。

Q12:
オルターカレッジを卒業して成功した人のモデルがないと聞いていますが、企業独立支援はどうなっているのですか?
A12:
オルターカレッジは、2000年6月にオルタナティヴ株式会社の教育事業部として発足しました。本格的には2001年10月より受講生の受け入れを開始しました。を募集開始しました。
3年間の教育期間を設定し、HITOTSU学を学ぶカリキュラムでスタートしましたが、実際、2004年10月に卒業した人たちはオルターカレッジの講師、あるいはオルタナティヴ株式会社に就職することを希望したため、現段階では独立企業家は誕生しません。一定期間後、独立するための準備をしている人はいます。
“成功”をどういう基準でみるのかという問題もありますが、卒業生が全員、心スッキリ状態で今の仕事や生活を楽しんでいるのは間違ありません。近い将来の成功を確信しながら、一般の人以上に希望の目で、自信感溢れる歩き方で、成功人脈を広げているのです。オルターカレッジは、初めての卒業生誕生からまだ1年半程度ですからこれからだと思っています。

Q13:
オルターカレッジで3年間学ぶことにより、新しい職業・コミュニケーターになれると聞いています。それと、そのコミュニケーターになるために、世界コミュニケーター協会が認定する認定書が得られると聞きましたが、その話を最近は聞かなくなりました。どうなっているのですか?
A13:
当初「コミュニケーター」という名称を活用していましたが、ふさわしい意味合いを持った名称として現在は「アテンダー」に切り替えています。世の中の多様な問題を解決できる人材、またそのような人材を育てる人をアテンダーと呼んでいます。
これは「次元上昇されたHITOTSUのイメージ」を自由自在に活用することによる心スッキリ、いつもスッキリ状態を教育訓練できること、またカウンセリング、コンサルティング、コーチング、コミュニケーション能力を自らが持ち合わせ、また育成することができる職業です。名称には病んだ社会、病んだ組織を癒すことができるという意味も含まれています。アテンダーになるためにはHITOTSU学のテキストの理解と同時に、現場での実践能力が必要ですが、それらを確認した上でアテンダー協会より認定証としてアテンダーディプロマを得ることができます。理論と実践の両方に合格した人は、現在一人です。その人は今、企業コンサルタントとして素晴らしい能力を発揮しています。
また世界コミュニケーター協会は、協会長である黒木三郎氏が個人の事情により辞任されたことを期に、名称をアテンダー協会に変更し新しく生まれ変わっています。

■ツッコミ
 先日ぼくがオルターカレッジに説明を聞きに言った際には、「起業した人はほとんどいない」と言われました。ところが、上の「A12」にあるように、起業者は実際には一人もいなかったわけです。別に起業家が一人もいなくたっていいんですが、起業を支援すると言っておきながら実際に起業したケースがひとつもないことを隠しているというのは、いかがなものでしょうか。オルターカレッジの詐欺的意図が見え隠れしています。
 また、「A13」にあるように、黒木三郎氏は世界コミュニケーター協会の協会長を辞任しちゃったんだそうです。しかも世界コミュニケーター協会は「アテンダー協会」に名称変更。
 今回の訴訟の原告の主張では、世界コミュニケーター協会による「資格発行」は実際には行われていなかったとされています。「資格発行」という重要な業務が機能していないなら、実体のない幽霊団体である可能性が高いでしょう。提訴直後の協会の変わり身の早さも、実体のない組織ならではなのかもしれません。

■黒木三郎氏について
 彼は週刊現代の取材に対して事実上「オルターカレッジには名前を貸しただけ」とコメントしたわけですが、関連イベントに顔を出していたようだし、「Noh Jesu.com」では彼が Noh Jesu 氏のセミナーを実際に受講していると書いた挙句に「人類の希望ある平和な未来のために、今後のHITOTSU学の発展と普及を心から応援しています」と熱烈なラブコールを送っています(「人物像」のコーナー)。ここまでベッタリな関係でいながら、自分が長を務める協会のことばかりかオルターカレッジとの関係も知らないというのは、どう考えてもあり得ません。
 仮に本当に「名前を貸しただけ」だったとしても、弁護士が実体のない幽霊団体を主宰していて、それが実際に被害に繋がったとなれば、充分に問題があると思います。しかも彼は協会長を辞任したとされているものの、彼の Noh Jesu 氏に対する応援メッセージはいまだにwebサイトに掲載されています。
 「名前を貸しただけ」なのか「ほんとはラブラブでした」なのか。どっちにしても、黒木三郎氏の社会的責任は重大です。

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